onewanのメモ帳

数式が書きたくて始めたブログ。twitter IDは @onewan

数学デイズ 大阪編 ~ラマヌジャンの数式~ に記載した証明の修正

昨年「数学デイズ 大阪編」に寄稿させて頂いた "ラマヌジャンの数式"の証明の一部が間違っていた事に気付いたので、正誤表を書こうと思っていたのですが、1年近く経ってしまいました。

最近blogも書いていなかったので、ここに正誤表を記します。

ページ 訂正箇所
P135 下から6行目  \frac{\sqrt{2}}{2} \sum_{n=0}^{\infty} \frac{(\frac{1}{2})_{n}^{3}}{(1)_{n}^{3}} (4n+1)(-1)^{n}   \sum_{n=0}^{\infty} \frac{(\frac{1}{2})_{n}^{3}}{(1)_{n}^{3}} (4n+1)(-1)^{n}
P135 下から4行目  s=\frac{1}{4}  s=\frac{1}{2}
P135 下から1行目  = \frac{\sqrt{2}}{\pi} = \frac{2}{\pi}
P136 上から1行目 つまり答えは、 \sum_{n=0}^{\infty} \frac{(\frac{1}{2})_{n}^{3}}{(1)_{n}^{3}} (4n+1)(-1)^{n} = \frac{2}{\pi} となる。 となる。(Q.E.D

今年はいろいろ数学の勉強を始めたので、また何か書きたいですね。

統計検定で学ぶ線形代数

この記事は、「日曜数学Advent Calendar 2019」の15日目の記事です。

adventar.org

昨日14日目の記事は龍孫江さんの「あるUFD上の形式冪級数環について」でした。

blog.livedoor.jp

本文

今年は、11月に受けた統計検定1級の問題を紹介してみようかと思います。

統計の基礎的な知識(期待値と分散の計算方法のみ)は必要なものの、「そらあんた線形代数ですやん」と言いそうになる問題がありました。

以下の「経緯」については、自分が統計に手を染めてしまった経緯を書いているだけなので、特に読まなくて大丈夫です。

経緯

昨年度は、Deep Learningに手を出し、東大の松尾研の講座を修了しました。 deeplearning.jp

個人的な最終目標は、「特許請求の範囲に基づく権利範囲の正確な認識を機械的に行う」という感じなのですが、自然言語の意味理解に迫る話なので、まあそれは難し過ぎるということで保留にしています。大量の連続量データの雑なクラスタリングにはDeep Learningが向いているのですが、特許文献のような文書形式も手続きもルール化されたものを扱うなら、まずは統計解析から始めたらええやんかということで、今年の9月頃から統計に手を染め始めました。

統計の勉強をどのように行うのか迷いましたが、根っからの受験屋タイプの自分には問題を解いて理解するのが一番向いているということで、小寺平治の数理統計や、すうがくぶんかさんの個人指導で統計検定1級対策の問題を解いたりしていました。

www.kyoritsu-pub.co.jp

https://sugakubunka.com/toukei-kentei_seminar-1/

まあ、そんなことより、今年の問題を見ていきましょう。

2019年 統計検定1級 統計応用 理工学 第4問

問題については、もう少ししたら以下の公式サイトにアップされると思います。

www.toukei-kentei.jp

時系列データ ( \ldots , X_{-1} , X_0 , X_1 , \ldots , X_n , \ldots ) は一次の自己回帰( AR(1))モデル

 X_t = \phi X_{t-1} + \epsilon_t ( t= \ldots , -1, 0. 1, \ldots ) (1)
に従うとする。ここで \epsilon_t は互いに独立に N ( 0, \sigma ^2 )に従う確率変動項であり、定常性の条件 | \phi | < 1を仮定する。 (X_1, \ldots , X_n) につき以下の各問に答えよ。

問題[1]

モデル(1)における (X_1, \ldots , X_n) の自己共分散行列 T= { \tau_{ij} }の各成分は

 \tau_{i j} = \frac{\sigma ^2}{1-\phi ^2} \phi^{|i-j|}  (i,j=1, \ldots , n)

で与えられ、自己相関行列は R={ \rho_{ij}  } = { \phi^{|i-j|} }となることを示せ

[1]の回答

(1)の期待値をとると、 \epsilon_t ~ N (0, \sigma^2)であることより、

 E [ X_t ] = E [ \phi X_{t-1} ] + E [ \epsilon_t ] = \phi E [ X_{t-1} ] となるが、 \phi \ne 1 なので E [ X_t ] = E [ X_{t-1} ] = 0である。

ところで、  E [ X_t^2 ] = E [ \phi^2 X_{t-1}^2 + 2 \phi X_{t-1} \epsilon_t + \epsilon_t^2 ] = \phi E [X_{t-1}^2 ] + \sigma^2なので、 E [ X_t^2 ] = E [ X_{t-1}^2 ] = Vとおくと、 V = \phi^2 V + \sigma^2となり、 V= \frac{\sigma^2}{1-\phi^2}となる。

ここで、 i \le jのとき、

 \tau_{ij} = E[ X_i X_j ] - E[ X_i ] E [ X_j ]= E[ X_i X_j ] となり、ここで(1)より、
 = E[ X_i  ( \phi X_{j-1} + \epsilon_t ] = \phi E [ X_i X_{j-1}] + E [ X_i \epsilon_t ]= \phi E [ X_i X_{j-1}] = \phi^{j-i} E [ X_i^2] = \frac{\sigma^2}{1-\phi^2} \phi^{j-i} となる。

さらに、i>jも同様に、 \tau_{ij} =  \frac{\sigma^2}{1-\phi^2} \phi^{i-j} となる。

よって、 \tau_{ij} =  \frac{\sigma^2}{1-\phi^2} \phi^{|i-j|} であり、 \rho_{ij} = \frac{\tau_{ij}}{\sqrt{V} \sqrt{V}}=\phi^{|i-j|}である。

問題[2]

n次対称行列 A = \{ a_{ij} \}

{\displaystyle 
a_{ij} = \begin{eqnarray}
  \left\{
    \begin{array}{cc}
1 & (i=j=1,i=j=n) \\
 1+\phi^2 & (i=j=2, \ldots , n-1) \\
 - \phi & (|i-j|=1) \\
 0 & (|i-j| \ge 2)
    \end{array}
  \right.
\end{eqnarray}
}

とする。たとえば n=4では

{\displaystyle 
  A =
    \begin{pmatrix}
      1 & - \phi & 0 & 0\\
     - \phi & 1+ \phi^2 & - \phi & 0\\
      0 & - \phi & 1+ \phi^2 & - \phi \\
      0 & 0 & - \phi & 1
    \end{pmatrix}
}

である。一般のnおよび上問[1]の行列Tに対し、 \frac{1}{\sigma^2} T逆行列 Aで与えられることを示せ。また、A行列式 |A|およびR行列式|R|の値を求めよ。

[2]の回答

 \frac{1}{\sigma^2} T Aij成分を e_{ij}とかくと、 e_{ij} = \displaystyle \sum_{k=1}^n  \frac{1}{1-\phi^2} \phi^{|i-k|} a_{kj} である。

これを計算すると、対角要素が1、それ以外が0となるので確かめて欲しい。(割愛)

{\displaystyle 
  A =
    \begin{pmatrix}
      1 & - \phi & 0 & \cdots & 0& 0\\
     - \phi & 1+ \phi^2 & - \phi & \cdots & 0& 0\\
      0 & - \phi & 1+ \phi^2 & - \phi &\cdots & 0\\
      \  & \  & \ddots & \  & \  & \  \\
      0 & 0 & \cdots &- \phi & 1+ \phi^2 & - \phi \\
      0 & 0 & \cdots & 0 &  - \phi & 1
    \end{pmatrix}
}

Ak行目(k=1,2,\cdots , n-1)\phi倍してk+1行目に足すということをk=1から順番に行った行列A'は以下のようになる。

{\displaystyle 
A'=
    \begin{pmatrix}
      1 & - \phi & 0 & \cdots & 0& 0\\
     0 & 1 & - \phi & \cdots & 0& 0\\
      0 & 0 & 1 & - \phi &\cdots & 0\\
      \  & \  & \ddots & \  & \  & \  \\
      0 & 0 & \cdots & 0 & 1 & - \phi \\
      0 & 0 & \cdots & 0 &  0 & 1 - \phi^2
    \end{pmatrix}
}

A'h列目(h=1,2,\cdots , n-1)\phi倍してh+1列目に足すということをh=1から順番に行った行列A''は以下のようになる。

{\displaystyle 
A''=
    \begin{pmatrix}
      1 & 0 & 0 & \cdots & 0& 0\\
     0 & 1 & 0& \cdots & 0& 0\\
      0 & 0 & 1 & 0 &\cdots & 0\\
      \  & \  & \ddots & \  & \  & \  \\
      0 & 0 & \cdots & 0 & 1 &0 \\
      0 & 0 & \cdots & 0 &  0 & 1 - \phi^2
    \end{pmatrix}
}

上記の操作によって行列式は不変なので、 det(A)=det(A')=det(A'')=1-\phi^2となる。

 
    \begin{eqnarray}
1 &=& det(I_n)=det(\frac{1}{\sigma^2}TA) = det(\frac{1}{\sigma^2}T)det(A)=(1-\phi^2)det(\frac{1}{\sigma^2}T) \\
&=&(1-\phi^2)det(\frac{(1-\phi^2)}{\sigma^2}T)/(1-\phi^2)^n =(1-\phi^2)det(R)/(1-\phi^2)^n \\
&=&det(R)/(1-\phi^2)^{n-1}
    \end{eqnarray}

となるので、 det(R)=  (1 - \phi^2)^{n-1}

問題[3]

 {\bf  x}=(x_1, \ldots , x_n)^T n次ベクトルとしたとき、問題[2]の行列Aに関する2次形式 Q_A = {\bf x}^T A {\bf x} x_1 , \ldots , x_nを用いて書き下し、 |\phi|<1のとき、 Q_Aはすべての {\bf x} \ne {\bf 0}に対して、常に正であること、すなわちAは正定値であることを示せ。

[3]の回答

 
    \begin{eqnarray}
 {\bf x}^T A {\bf x} &=& x_1^2+x_n^2+(1+\phi^2) \sum_{k=2}^{n-1} x_k^2 - 2 \phi \sum_{k=1}^{n-1} x_k x_{k+1} \\
 &=& \sum_{k=1}^{n-1} ((x_k - \phi x_{k+1})^2 + (1+ \phi^2) x_{k+1}^2 )\\
 &>&0
    \end{eqnarray}

問題[4]

問題[2]の行列A(1,1)要素の1のみを \phi^2に変えた行列をBとする。一般のnについて、Bに関する2次形式 Q_B = {\bf x}^T B {\bf x}はすべての{\bf x}に対して\phiの値によらず非負となること、すなわちBは非負定値であることを示せ。また、 Q_B=0となる {\bf x}(ただし、 {\bf x} \ne {\bf 0}はどのようなベクトルであるか。

[4]の回答

 
    \begin{eqnarray}
 {\bf x}^T B {\bf x} &=& \phi^2 x_1^2+x_n^2+(1+\phi^2) \sum_{k=2}^{n-1} x_k^2 - 2 \phi \sum_{k=1}^{n-1} x_k x_{k+1} \\
 &=& \sum_{k=1}^{n-1} (\phi x_k -  x_{k+1})^2  \\
 &\ge&0
    \end{eqnarray}

等号成立は、 k=1, \ldots , n-1となる任意のkに対して、 x_{k+1}= \phi x_kであるとき。

あとがき

今回は最近手を染めている統計検定に現れた線形代数について紹介し、実際に問題を解くという形でご紹介いたしました。

日曜数学と日曜数学アドベントカレンダー2019は、まだまだ続きますので引き続きお楽しみに!

マスパーティ開催報告

2019年10月19日、20日に30時間半ぶっとおしの数学イベント、マスパーティが開催され、スタッフとして参加しました。

mathparty.localinfo.jp

ということで、ひさびさのブログ更新です。

発端

今年MathPowerが開催されない事が決まったのが、このイベント開催のきっかけでした。

7月頃には、色んな方々がMathPowerが開催されないことを憂い、私もこのような呟きをし、数学デーでキグロさんやtsujimotterさんなど同じ思いの方々と「今年MathPowerやらんなら、有志で代替イベントやりたいよねえ」的な話が展開され、色んな人を巻き込みながら協賛イベントが増え、実現することになりました。

準備

7月辺りから、準備にも相当な時間を費やし、構想・企画・会場決めやらなんやらがオフライン・オンラインで行われておりました。そういった話は、今回は割愛します。また後日、スタッフのどなたかが書くか、もしくは書かれないかだと思われます。

ここからは、当日の私のtwitterの呟きをベースにご紹介します。

f:id:sosuu-daifugoh:20191021012251j:plain

私の担当は会場の設営だったので、まずは上の状態から「数学カフェ」の聴講形式にするために、机をどかして椅子だけにすることから始まりました。下見の際には3人だけで移動したので、30分も掛かりましたが、その場に居たスタッフ総出で並び替えたため、10分くらいで終わって助かりました。

本番

開会式

このログマークの後ろには、数が書かれているのですが、その数が何を意味するのかは30時間半後に明らかにされました。

イベントの準備をしているときに、誕生日ケーキが届きました。これにはスタッフのテンションが爆上がりでした。

数学カフェ

数学カフェは、千葉先生の「重み付き射影空間と可積分系」に関する発表でした。

以前、数学デーin大阪の有志で作った本「数学デイズ大阪編」に寄稿させて頂いた「ラマヌジャンの数式」の中で、ハーディの論文に記載された証明を、その行間を埋める形で紹介したのですが、その証明がオイラー作用素と超幾何級数に関するもので、そこで用いられた数式がどのような理論から降って来たものなのかを知りたかったという事があり、上のツイートを呟いたのでした。

また、私は制御理論が専門だったので、離散事象系をやっていたとはいえ、微分方程式にはそこそこ興味があります。さらに、いま統計学を勉強しているので超幾何関数にも興味がありますので、この辺の話は惹かれるものがありますね。

途中で、何とトレンド2位になったという情報が入り、一同驚愕。

数学デー

マスパーティの休憩時間は数学デーにするということで、数学デーの紹介が始まりました。

第16回 日曜数学会

今回の日曜数学会には、我々が主催する関西日曜数学友の会も協賛ということで、関西枠を3枠頂きました。私も12番目に登壇して、関西の数学イベント事情を紹介し、あとのお二方に繋ぎました。

www.slideshare.net

関西枠としてご参加頂いた宇佐見さんの発表は、以下で公開されており、様々な方から興味深いという反応があったようです。遠いところお越しいただいた宇佐見さんに多謝。

トリは、関西枠で松森さん。球面上の三角形ということで、平面上ではなく、球面上に三角形を描いたら、内角の和はどうなるのかなど、とても興味深く面白い内容でした。

数学ラジオリレー

数学ラジオリレーは、様々な方々がラジオ形式で発表をするという形式で、私は暗黒通信団さんのラジオリレーを見ていました。

ここで、いま私も受講している、和から株式会社の「フェルマーの最終定理の風景」の授業でマスパーティの様子を観られていたことが発覚。タイミング的に、私の拙い発表は観られていないはず。

素数大富豪大会

昨年のMathPower杯では、奇跡の勝利を果たしてベスト8入りしたので、今回は大会主催者、兼ディフェンディングチャンピオンの もりしー さんから挑戦状を受け取り意気揚々と参戦。

今回もメルセンヌ素数(131071, 524287)を出す事を表の目標、3の19乗(1162261467)を出す事を裏の目標として初戦に臨みました。

・・・

乾杯!

もとい、完敗。

ししとうさん、めっちゃ強い。

その後、トーナメントを勝ち進み、なんと素数王カステラさんにも勝ったと知り、来年のリベンジを心に秘めるのであった。もはや、五枚出し絵柄くらいは全部覚えておかんと勝てんのでは。。。素数大富豪は、数年でドラ◯ンボールばりのインフレっぷりですよ。

一時帰宅

去年のMathPowerでは体調不良で、進行に迷惑を掛けるという大ポカをやらかしているので、今年は素直に帰宅。

そして、昼の設営から復活。

数学イベント主催者座談会

ここでは、関西日曜数学友の会の主催者ということで登壇。主に以下のようなことを紹介。

①イベントづくりのノウハウ
主催する仲間を集めること。一人だとやることが多過ぎてパンクします。少なくとも3人以上集めると良いです。特に、運営&宣伝係、機材係、会場確保係を決めておくとやりやすいです。

②イベントをやってみて良かったと思う事
- 関西にも一般の数学好きが一定数居ることが分かったこと。自分が学生の頃には、ここまでSNSも発達していなかったので、数学好きがどのくらい居るのかは分かっていなかったが、イベントを開催した感覚的にはそれなりに居ると推測しています。 - 名刺代わりになる。他人に自分がどういう人間か説明するときに、めっちゃ便利。

③数学イベントを主催するモチベーション
関東では趣味数学のイベントやコミュニティが充実しているが、関西は関東ほど充実していないので、関西にもそういう場を作りたいというのがモチベーションです。

個人的な意見としては、趣味でやっているのでイベントをどんどん大きくしたいという意思はほぼ無くて、我々はこんな感じで楽しくイベントを主催しているので、関西を始め色んな地域で、みなさんも同じように気軽にイベントを主催してみてはいかがでしょうか、ということが伝えたいことです。

ロマ数プライムゼータ

そして、最後のイベントは「ロマンティック数学ナイト プライム @ゼータ」

これは関西人としてはツッコミを入れずには居られませんでした。

相変わらず、tsujimotterさんのゼータ愛がすごい。

平仮名の「ち」と「\zeta」って似てますね。

今回のペガマスの問題は明らかに未解決問題臭がしていましたが、やはり製作者はせきゅーんさんで、未解決問題でした。

最後はタカタ先生のζ函数ネタ。わざわざロマ数プライムゼータのためだけに新ネタを仕上げてくるタカタ先生に感動した!

終了後

そういえば、バッヂに記載された数については、生放送終了後に現地で小学生が何の数かを言い当てるというイベントが発生しました。すごい小学生だな。

その後、作者の\zetaWalkerさんから以下のように元ネタについてツイートがありました。

謝辞

今回、多くの方々がスタッフとして参加し、大規模なイベントになった上で実現出来たのは、参加いただいた皆さま、全スタッフの協力と、主催のtsujimotterさん、キグロさんが情熱をもって引っ張ってくれたお陰だと思っています。本当にありがとうございました。

東大松尾研のDeep Learning基礎講座 最終発表会

去年の10月から受講していた表題の講座の最終発表会(Deep Learning Day)が開催されました。

発表の方法は3種類で、我々チーム3はポスター発表を行いました。

  • 口頭発表(先生方が採点)
  • 格ゲーAIを学習させてトーナメント
  • ポスター発表(参加の投票)

ポスター発表

結果は、まさかの優秀賞!これはひとえにリーダーの情熱に寄るものです。

開発段階では全員が案を出し、その中から一つ題材を決めて進めましたが、時間が限られるためメンバー全員でコードを共有して学習させられる段階まで進めなかったのは残念でした。もし、まだ続けられるなら、ちゃんとした結果が出るまで進めてみたいものです。

格ゲーAI

YouTuberの「オネガイシマス海賊団‼︎!」さんがMCと人類代表を兼ねて参加し、トーナメント形式で進みました。

結局、人類は敗北してしまうのですが、その様子は近々、オネガイシマス海賊団‼︎!さんのYouTubeで流れる筈です。

www.youtube.com

口頭発表

割愛!!

懇親会

懇親会では、松尾先生、松尾研の研究者の方々、他のチームの方々にお話を聞けたし、趣味数学界隈の宣伝も出来たので大満足でした。

余談

開発当初に「素数大富豪のAIを作る」という案もそこそこ賛同を得ていたし、「強化学習で出来るのでは?」という意見もあったので、いつ出来るかは分からないのだけれど、ちまちま実装して見ようかと思ってます。

現場からは以上です。(現場ではない)

37の倍数判定

最近、素因数分解ビンゴが流行っているので、37の倍数判定を紹介します。

以下、数字は全て整数とします。

なるべく、小学生でも分かるように書いてみます。

主張1

数字を1の位から3桁ずつ区切って、それらを足した合計が37の倍数であれば、元の数字は37の倍数。

例1: 127613

127,613は37の倍数でしょうか?(分かりやすいように3桁毎にカンマを入れています)

はい、37の倍数です。

何故なら

127+613=740

740/37=20

だから、37の倍数です。

例2: 123136111

123,136,111は37の倍数でしょうか?(分かりやすいように3桁毎にカンマを入れています)

はい、37の倍数です。

何故なら123+136+111=370

370/37=10

だから、37の倍数です。

解説

下準備

(1)37の倍数から、37の倍数を足したり引いたりしても、37の倍数になる。

中学生以上向けに数式で表すと、ある数xの倍数axから、xの倍数bxを足したり引いたりすると、

ax+bx=x(a+b)

ax-bx=x(a-b)

となるので、xの倍数になることが分かりますね。

(2)37の倍数から、999の倍数を足したり引いたりしても、37の倍数になる。

37×3=111

111×9=999

つまり、999は37の倍数です。

ですので、(1)に当てはめると、(2)が正しい事が分かります。

例1: 127613

127613を以下のように分解します。

127613=1000×127+613

さらにここから、999の倍数を引き算します。

999=1000-1なので、127×999を引き算出来ます。

127613-999×127=1000×127+613-999×127
=(1000-999)×127+613
=127+613
=740=37×20

ここで、740が37の倍数なので、元の127613も37の倍数となります。

例2: 123136111

123136111を以下のように分解します。

123136111=123×1000,000+136×1000+111

さらにここから、999の倍数を引き算します。

999=1000-1なので、123×999,999+136×999を引き算出来ます。

123136111=123×1000,000+136×1000+111-123×999,999+136×999
=123×(1000,000-999,999)+136×(1000-999)+111
=123+136+111
=370=37×10

ここで、370が37の倍数なので、元の123136111も37の倍数となります。

主張2

数字を1の位から3桁ずつ区切って、それらを足した合計が37の倍数でない場合は、元の数字も37の倍数ではない。

なお、主張2についての証明は、読者への演習問題とする。





以上。

onewanでした。

ロマンティック数学ナイトプライム in 京都

3/17にロマンティック数学ナイトプライム in 京都で発表した資料を貼ります。

www.slideshare.net

今回は、大阪と東京で開催されている趣味数学のイベントを紹介させて頂きました。参加したイベント40超のうち抜粋した29個をスライドの4枚目に載せています。

私の主張としては、一つだけです。

すなわち、関西で趣味数学のイベントをもっと開催して欲しい!ということです。

なお、以下の過去記事で取り上げた内容の抜粋のような発表になっておりますので、こちらの記事を見て頂くと、もっと色々書いています。

onewan.hatenablog.jp

それでは、みなさま良き趣味数学ライフを!

ローレンツ方程式(Lorenz Equation)をプロットしてみた 〜パート2〜

動画もプロットして見たので見てね。

コードは以下のとおり。

github.com