2019年10月19日、20日に30時間半ぶっとおしの数学イベント、マスパーティが開催され、スタッフとして参加しました。
mathparty.localinfo.jp
ということで、ひさびさのブログ更新です。
発端
今年MathPowerが開催されない事が決まったのが、このイベント開催のきっかけでした。
7月頃には、色んな方々がMathPowerが開催されないことを憂い、私もこのような呟きをし、数学デーでキグロさんやtsujimotterさんなど同じ思いの方々と「今年MathPowerやらんなら、有志で代替イベントやりたいよねえ」的な話が展開され、色んな人を巻き込みながら協賛イベントが増え、実現することになりました。
準備
7月辺りから、準備にも相当な時間を費やし、構想・企画・会場決めやらなんやらがオフライン・オンラインで行われておりました。そういった話は、今回は割愛します。また後日、スタッフのどなたかが書くか、もしくは書かれないかだと思われます。
ここからは、当日の私のtwitterの呟きをベースにご紹介します。

私の担当は会場の設営だったので、まずは上の状態から「数学カフェ」の聴講形式にするために、机をどかして椅子だけにすることから始まりました。下見の際には3人だけで移動したので、30分も掛かりましたが、その場に居たスタッフ総出で並び替えたため、10分くらいで終わって助かりました。
本番
開会式
このログマークの後ろには、数が書かれているのですが、その数が何を意味するのかは30時間半後に明らかにされました。
イベントの準備をしているときに、誕生日ケーキが届きました。これにはスタッフのテンションが爆上がりでした。
数学カフェ
数学カフェは、千葉先生の「重み付き射影空間と可積分系」に関する発表でした。
以前、数学デーin大阪の有志で作った本「数学デイズ大阪編」に寄稿させて頂いた「ラマヌジャンの数式」の中で、ハーディの論文に記載された証明を、その行間を埋める形で紹介したのですが、その証明がオイラー作用素と超幾何級数に関するもので、そこで用いられた数式がどのような理論から降って来たものなのかを知りたかったという事があり、上のツイートを呟いたのでした。
また、私は制御理論が専門だったので、離散事象系をやっていたとはいえ、微分方程式にはそこそこ興味があります。さらに、いま統計学を勉強しているので超幾何関数にも興味がありますので、この辺の話は惹かれるものがありますね。
途中で、何とトレンド2位になったという情報が入り、一同驚愕。
数学デー
マスパーティの休憩時間は数学デーにするということで、数学デーの紹介が始まりました。
第16回 日曜数学会
今回の日曜数学会には、我々が主催する関西日曜数学友の会も協賛ということで、関西枠を3枠頂きました。私も12番目に登壇して、関西の数学イベント事情を紹介し、あとのお二方に繋ぎました。
www.slideshare.net
関西枠としてご参加頂いた宇佐見さんの発表は、以下で公開されており、様々な方から興味深いという反応があったようです。遠いところお越しいただいた宇佐見さんに多謝。
トリは、関西枠で松森さん。球面上の三角形ということで、平面上ではなく、球面上に三角形を描いたら、内角の和はどうなるのかなど、とても興味深く面白い内容でした。
数学ラジオリレー
数学ラジオリレーは、様々な方々がラジオ形式で発表をするという形式で、私は暗黒通信団さんのラジオリレーを見ていました。
ここで、いま私も受講している、和から株式会社の「フェルマーの最終定理の風景」の授業でマスパーティの様子を観られていたことが発覚。タイミング的に、私の拙い発表は観られていないはず。
素数大富豪大会
昨年のMathPower杯では、奇跡の勝利を果たしてベスト8入りしたので、今回は大会主催者、兼ディフェンディングチャンピオンの もりしー さんから挑戦状を受け取り意気揚々と参戦。
今回もメルセンヌ素数(131071, 524287)を出す事を表の目標、3の19乗(1162261467)を出す事を裏の目標として初戦に臨みました。
・・・
乾杯!
もとい、完敗。
ししとうさん、めっちゃ強い。
その後、トーナメントを勝ち進み、なんと素数王カステラさんにも勝ったと知り、来年のリベンジを心に秘めるのであった。もはや、五枚出し絵柄くらいは全部覚えておかんと勝てんのでは。。。素数大富豪は、数年でドラ◯ンボールばりのインフレっぷりですよ。
一時帰宅
去年のMathPowerでは体調不良で、進行に迷惑を掛けるという大ポカをやらかしているので、今年は素直に帰宅。
そして、昼の設営から復活。
数学イベント主催者座談会
ここでは、関西日曜数学友の会の主催者ということで登壇。主に以下のようなことを紹介。
①イベントづくりのノウハウ
主催する仲間を集めること。一人だとやることが多過ぎてパンクします。少なくとも3人以上集めると良いです。特に、運営&宣伝係、機材係、会場確保係を決めておくとやりやすいです。
②イベントをやってみて良かったと思う事
- 関西にも一般の数学好きが一定数居ることが分かったこと。自分が学生の頃には、ここまでSNSも発達していなかったので、数学好きがどのくらい居るのかは分かっていなかったが、イベントを開催した感覚的にはそれなりに居ると推測しています。
- 名刺代わりになる。他人に自分がどういう人間か説明するときに、めっちゃ便利。
③数学イベントを主催するモチベーション
関東では趣味数学のイベントやコミュニティが充実しているが、関西は関東ほど充実していないので、関西にもそういう場を作りたいというのがモチベーションです。
個人的な意見としては、趣味でやっているのでイベントをどんどん大きくしたいという意思はほぼ無くて、我々はこんな感じで楽しくイベントを主催しているので、関西を始め色んな地域で、みなさんも同じように気軽にイベントを主催してみてはいかがでしょうか、ということが伝えたいことです。
ロマ数プライムゼータ
そして、最後のイベントは「ロマンティック数学ナイト プライム @ゼータ」
これは関西人としてはツッコミを入れずには居られませんでした。
相変わらず、tsujimotterさんのゼータ愛がすごい。
平仮名の「ち」と「
」って似てますね。
今回のペガマスの問題は明らかに未解決問題臭がしていましたが、やはり製作者はせきゅーんさんで、未解決問題でした。
最後はタカタ先生のζ函数ネタ。わざわざロマ数プライムゼータのためだけに新ネタを仕上げてくるタカタ先生に感動した!
終了後
そういえば、バッヂに記載された数については、生放送終了後に現地で小学生が何の数かを言い当てるというイベントが発生しました。すごい小学生だな。
その後、作者の
Walkerさんから以下のように元ネタについてツイートがありました。
謝辞
今回、多くの方々がスタッフとして参加し、大規模なイベントになった上で実現出来たのは、参加いただいた皆さま、全スタッフの協力と、主催のtsujimotterさん、キグロさんが情熱をもって引っ張ってくれたお陰だと思っています。本当にありがとうございました。